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腰椎椎間板ヘルニアとは?

  1. 医療コラム
「腰椎椎間板ヘルニアという病名を聞いたことはあるけど、実際にはどんな病気なの?」
「ヘルニアと診断されたら、手術が必要なの?」

整形外科の外来では、このような質問をよく受けます。
腰椎椎間板ヘルニアは、腰痛や足の痛み、しびれの原因となる代表的な病気の一つです。
今回は、腰椎椎間板ヘルニアについて、説明させていただきます。

腰椎椎間板ヘルニアとは?

背骨(脊椎)、いつくもの椎骨が積み重なってできています。
椎骨と椎骨の間には、椎間板(ついかんばん)というクッションのような組織があります。

椎間板は、背骨にかかる衝撃を和らげる役割をしています。
この椎間板の一部が後方へ飛び出し、近くを通る神経を圧迫することで、腰やお尻、脚に痛みやしびれなどの症状を起こすことがあります。
これが腰椎椎間板ヘルニアです。

どんな症状がでる?

代表的な症状は、腰痛と脚の痛み・しびれです。
特に
●お尻から脚にかけて痛む
●脚がしびれる
●腰を動かすと脚の痛みが強くなる
●咳やくしゃみをすると脚に響く
●足に力がはいりにくい
などの症状がみられることがあります。

ただし、椎間板が飛び出しているからといって、必ず症状がでるわけではありません。

MRIでヘルニアが見つかっても、必ず症状の原因とは限りません

MRI検査をすると、椎間板の突出が見つかることがあります。
しかし、画像上ヘルニアがあることと、それが痛みの原因であることは同じではありません。

症状のない方でも、MRIで椎間板の突出が見つかることがあります。
そのため整形外科では、MRIの画像だけで判断するのではなく、
「どこが痛いのか」
「どこがしびれているのか」
「筋力が低下していないか」
「腱反射に変化がないか」
などを診察し、画像所見と症状が一致しているかを確認します。

ヘルニアは自然に小さくなることがあります

「飛び出した椎間板は元にもどるのでしょうか?」
という質問もよくあります。

実は、腰椎椎間板ヘルニアの中には、時間の経過とともに自然に縮小するものがあります。
そのため、腰椎椎間板ヘルニアと診断されたからといって、すぐに手術が必要になるわけではありません。

症状や神経の状態を確認しながら、まずは薬やリハビリテーションなどの保存療法で経過を見ることが一般的です。

治療にはどんな方法がある?

症状の程度や経過によって治療方法は異なります。

薬による治療
痛みや炎症を抑えるために、鎮痛薬などを使用します。しびれを伴う痛みには普通の痛み止めでは効きにくいことがあるため、民間の薬局のお薬では症状がとれないことがあります。

リハビリテーション
痛みの状態を確認しながら、身体を動かすことや、筋力・柔軟性の改善などを目的としてリハビリテーションを行います。必要に応じて、「牽引療法」という腰をひっぱることで椎間板にかかる負担を軽くする治療も行います。

神経ブロックなどの治療
強い神経症状がある場合には、症状に応じて神経ブロックなどを検討することがあります。

手術
保存療法を行っても強い症状が続く場合や、神経の障害が進行している場合などには、手術が検討されます。

どんなときに手術を考える?

「ヘルニア=手術」と考えている方もいますが、実際にはそうではありません。
多くの場合、症状の経過をみながら保存的な治療を行います。

一方で、
●足の筋力が低下している
●神経症状が進行している
●強い脚の痛みが長期間続いている
●保存療法を行っても症状が改善しない
●排尿・排便に関する異常が出ている

などの場合には、手術を検討することがあります。
特に、排尿・排便の異常や急激な筋力低下などがある場合には、早急な診察が必要です。

「ヘルニアがある」と言われても、慌てなくても大丈夫

MRIなどで「椎間板ヘルニアがあります」と言われると、
「このまま悪くなってしまうのでは?」
「手術をしないと治らないのでは?」
と不安になってしまう方もいらっしゃいます。

しかし、腰椎椎間板ヘルニアは、症状や神経の状態によって治療方針が大きく異なります。

画像だけで判断するのではなく、症状と診察所見、画像検査を総合して治療方針を決めることが大切なのです。




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