交通事故に遭った際の様々な怪我を外傷といいます。交通事故では体全体のあらゆる箇所を負傷してしまう可能性があり、その症状によって外傷の種類が異なります。
外傷の種類
代表的な外傷の種類は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷です。これらの外傷の種類と症状をひとつずつ簡単にご説明します。
- 骨折
- 骨折は、骨にヒビが入ったり、欠けたり、凹んだりすることです。交通事故で大きなダメージを受けた際には、手術をしてネジやボルトで固定をしなければならないこともあります。しかし損傷が激しくない場合には手術の必要はなく、ギプスで骨を正しい位置で固定して生活をすることで徐々に骨が癒合していきます。
- 脱臼
- 脱臼は、衝撃を受けた関節が外れてずれてしまうことです。肩や肘、指、顎などあらゆる場所で起こります。整形外科では骨折をしているのか、脱臼なのかをレントゲン検査で診断し、それぞれにあった治療方法をとります。
- 捻挫
- 捻挫は体の様々な箇所で起こりうるものですが、交通事故で多いのがむちうち症(頚椎捻挫)です。首を直接的にぶつけていなくても、事故の衝撃で首が大きく傾いたことにより負傷し、首や肩、背中などに痛みが出てきます。むちうち症は事故直後には気づかない場合も多く、事故から数日経ってから痛身を感じるケースが多いのです。その他、手足などをひねってしまうことによる痛みや腫れも捻挫にあたります。
- 腰椎捻挫
- 腰椎捻挫は、腰の捻挫でいわゆるギックリ腰のような状態になることで、腰に大きな力が加わることにより起こります。腰椎捻挫もむちうちと同様に、事故から数日経ってから強い痛みを自覚することがあります。
- 打撲
- 打撲は、転倒や衝突などで体をぶつけてしまい、痛みや腫れ、内出血などが見られる外傷です。骨や関節、靭帯などの状況から骨折、脱臼、捻挫に該当しないものは打撲と診断されることが多くあります。
- 挫傷
- 挫傷はいわゆる肉離れに近い症状のことで、太ももやふくらはぎなどの筋繊維が切れたり、裂けたりした状態のことをいいます。
このように、交通事故による外傷には多くの種類があり、一般の方ではどの症状にあたるのか判断することが難しいのです。軽い怪我だろうと思っていても実は深刻な怪我だったり、後々に悪化してしまたりすることもあります。事故に遭ってしまった際には、救急車を呼ばなかったとしても早めに整形外科を受診しましょう。