スポーツをしている時に思わぬ事故に遭ってしまい、骨折した恐れがある場合は、すみやかに整形外科を受診しましょう。これまでの人生の中で骨折したことがないという方は、どのように治療をするのか、治るまでの期間はどのくらいなのかなどが気になるかもしれません。そこで、治療方法や期間について具体的にご説明します。
骨折に似た症状の怪我に、打撲や関節脱臼がありますので、まず骨折しているのかどうかを調べるためにレントゲンで検査をする必要があります。X線で映りにくい箇所に骨折の疑いがある場合はMRI検査やCT検査も行います。
骨折のイメージとして、骨が真っ二つに折れているものだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、骨にヒビが入っている状態や骨が欠けている状態、凹んでいる状態も全て骨折と診断されます。激しいスポーツをしている時や、交通事故、生活上の事故などにより骨に大きな力がかかってしまうと健康な方でも骨折をします。さらに高齢の方や骨が弱い方であれば、些細なできごとで弱い力を受けても骨折をする場合もあります。弱い力が繰り返しかかることによる骨折もあります。
骨折の治療は手術、もしくは保存治療のどちらかです。手術を行わない保存治療では、ギプスなどの器具で患部を固定し、骨を正常な位置に安定させ、自然に骨が癒合するようにします。軽度の骨折であれば、この保存治療で治ることがほとんどです。ギプスでの保存治療が難しい場合、例えば骨が激しく損傷していたり、骨を正常な位置に固定することが難しかったりする場合には手術が必要となってきます。
体全体の体重を支えている足が骨折した場合も手術を行うケースがあり、症状や状況により、手術内容は異なります。多くのケースでは、ネジやボルトなどの器具で骨と骨を固定します。そして、関節を動かしても骨の位置が動かないようにします。部位にもよりますが骨が固定されてくるまでは約4週間~6週間、完全に癒合するまでは2~3カ月が目安です。骨折は日常生活でも起こりうるもので、レントゲン検査をしなければ診断できません。体に不具合や痛みが現れ、骨折の恐れがある場合は速やかに整形外科を受診しましょう。