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若い人の膝痛、実は「スポーツ」だけが原因ではありません

  1. 医療コラム
「膝が痛い」
というと、年齢を重ねた方に多い症状というイメージがあるかもしれません。

しかし、整形外科では10代、20代、30代の若い方からも、膝の痛みについて相談を受けることがあります。
特にスポーツをしている方では、靱帯損傷や半月板損傷などのスポーツ外傷がよく知られています。

一方で、若い人の膝痛がすべてスポーツによるものとは限りません。

今回は、若い人にみられる代表的な膝のトラブルについて解説します。

スポーツによる膝のケガ

若い人の膝痛でまず考えられるのが、スポーツによる外傷や障害です。
サッカーやバスケットボール、バレーボール、テニス、スキーなどでは、急停止やジャンプ、方向転換といった動作が多く、膝に大きな負荷がかかります。
代表的なのが、
●前十字靱帯(ACL)損傷
●半月板損傷
●内側側副靱帯(MCL)損傷
●膝蓋骨脱臼
などです。

「ブチッ」とした感覚のあとに膝が腫れたら

スポーツ中に膝をひねったあと、
「膝の中で何かが切れたような感じがした」
「その後急に膝が腫れてきた」
という場合には注意が必要です。

前十字靱帯(ACL)損傷などでは、受傷後比較的早い段階で膝が腫れることがあります。
関節腔内に血液がたまる血腫が原因となっていることもあります。

また、前十字靱帯が損傷すると、スポーツ中だけでなく日常生活でも「膝がガクッとする」「膝崩れが起こる」といった不安定感が出ることがあります。

このような場合には、早めに整形外科で評価することが重要です。

半月板損傷はスポーツ以外でも起こります

半月板は膝関節の衝撃を吸収したり、関節を安定させたりする重要な組織です。

スポーツ中に膝をひねることで損傷することが多いですが、必ずしも大きな外傷が契機となるわけではありません。電車の中で立っているときに軽く膝をひねったりしたことで損傷することもありえます。

半月板が損傷すると、
「膝引っかかる」
「曲げ伸ばしのときに痛い」
「膝が伸び切らない」
といった症状が出ることがあります。

特に膝が本当に動かなくなるようなロッキングが起こった場合には、半月板損傷などを考える必要があります。

スポーツをしていなくても起こる「膝のお皿」の痛み

若い人の膝痛で比較的よくみられるのが、膝のお皿、つまり膝蓋骨の周囲の痛みです。

階段の昇降、しゃがみ込み動作、ランニングなどで痛みが出たり、長時間座ったあとに立ち上がると膝が痛かったりすることがあります。

このような場合には、膝蓋大腿関節の問題が関係していることがあります。

膝蓋骨は、膝を曲げ伸ばしするときに大腿骨の溝に沿って動きます。
この動きがうまくかみ合わなかったり、膝の周囲の筋肉や股関節周囲の機能などに問題があったりすると、膝蓋骨周囲に痛みを感じることがあります。

成長期なら「オスグッド病」も

成長期のスポーツをする子どもに特徴的な痛みとして、オスグッド・シュラッター病があります。
膝のお皿の下には、膝蓋腱という腱があります。
この腱は脛骨(下腿の太い骨)の上端に付着していますが、成長期にはまだ骨が成熟していないため、ジャンプやダッシュなどを繰り返すことで、付着部に負担がかかることがあります。

すると、
「膝のお皿の下が痛い」
「膝の下の骨が出っ張ってきた」
といった症状がみられることがあります。
特に成長期にスポーツをしているお子さんでは珍しいものではありません。

ただし、痛みの程度や現在の骨の状態に応じて、どのように対応すればよいかが異なるので診察を受けることをおすすめします。
また、成長期の膝痛にはオスグッド病以外にも原因が隠れていることもあります。
「成長期だから仕方ない」「成長痛だろう」と決めてしまわずに、整形外科で相談してみましょう。

スポーツを休めばすべて治るわけではありません

膝が痛くなると、
「とりあえず部活を休めばいい」
と思う方もいるかもしれません。
もちろん、急性期の外傷や炎症がある場合には、患部の安静は効果的です。
しかし、すべての膝痛で長期間スポーツを中止する必要があるわけではありません。

症状の原因によっては、運動量を調整しながらリハビリテーションを行ったり、膝だけでなく股関節や足関節を含めた身体の使い方を改善したりすることで、スポーツへの復帰を目指すことができます。

大切なのは、「痛いから休む」だけでなく、「どこがどのようにすると痛いのか」「なぜ痛いのか」を確認して、自分やコーチと分析したり、病院で報告することが大切ですね。

「若いので膝の痛みは問題ない」と決めつけない
「少し痛いだけだから」と放置せず、症状が続く場合には早めに原因を確認することを心掛けるといいですね。将来的にとても長く使わなければいけない関節が膝です。早めにトラブルに対処しておくことで、悪化や再発を防ぐことができるようになるでしょう。
ご心配なことがあれば整形外科を受診しましょう。


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