足首の捻挫

  1. 治療について
足首を挫いてしまって。。大丈夫かな~と2週間くらい様子を見てたんですけど、やっぱり痛くって。。と来院される方が時折いらっしゃいます。

レントゲン検査をしたところ骨は折れてなくて、捻挫か~ああよかった~と安堵されますが、ちょっと待ってください!

捻挫をなめてはいけません。
足首の捻挫なんて大したことないと侮っていると痛い目を見ます。

足首の捻挫の病態とは
外くるぶしの前方を痛めることがほとんどですが、その内部で何を損傷しているかというと、前距腓靭帯という靭帯を損傷していることがほとんどなのです。靭帯損傷を聞くと少し重症に聞こえますよね。この靭帯は一般的には外くるぶし(医学的には外果)と言われる部分から始まり、くるぶしの下にある距骨という骨につきます。靭帯の走行としては斜め前に走ります。その役割は足首の内反(内ねじり)を制動することと、距骨の前方移動を制御します。つまり、この靭帯が損傷すると足首が内反や前方移動の制限が弱くなり、グラグラの不安定な状況になります。また、組織の損傷により炎症反応がひきおこされ、強い腫れと痛みが出てきます。

足首の捻挫の場合、痛いながらも何とか歩けちゃうので大したことないと思われがちです。しかし、正しく治療しなければ後々の災いになりますので非常に注意が必要です。

病態でも伝えた通り、靭帯というのは関節可動域の最終地点でピンと張って、関節の限界を超えないように制動してくれているものなんですね。ここが切れたり伸びたりしたままで月日が流れると関節が動き過ぎて関節面が摩耗した結果、変形をおこしたり、不安定さから頻回の捻挫を起こしてしまうと言ったことも起こります。また、靭帯は関節の動きをナビゲートしてくれる機能もありますので、正常な関節運動が損なわれることになります。

どうですか?これを聞いたら捻挫はほっときゃ治る!なんて言えないですよね。
かくいう私も捻挫を放置してその後痛い目を見た一人です。学生時代は根性!根性!でこれくらいの痛み痛いうちに入らない!と病院にすら行っておりませんでした。。今思えば恥ずかしい限りです(-_-;)

治療は
受傷後3日間ほどアイシングする。また靭帯部が伸びないように数週間固定する。これがメインの治療になります。テーピングやサポーターでの固定で十分なケースが多いです。
固定期間や固定後の可動域訓練は症状ごとに判断する必要がありますので、もし足首の捻挫でお困りの際はご相談ください!




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