体幹トレーニングが大事ってどこに行っても言われますよね。インナーマッスルトレーニングに関する知識が浸透してきたのか、近年ではスポーツ選手にとってもパフォーマンス向上させるためには必須のトレーニングになってきております。
インナーマッスルのトレーニングはもともとリハビリ業界から治療的な側面として普及してきた歴史があります。インナーマッスルトレーニングをスポーツ選手が取り入れた所、なんだこれは!パフォーマンスがめちゃめちゃ上げるじゃないか!ということでその重要性が認められ、今やスポーツでインナーマッスルトレーニングを取り入れないことはないという状況です。
一般的なイメージですが体幹のインナーマッスルトレーニングでは割と多くの方が腹横筋という筋肉のトレーニングを経験したことがあるのではないかと思います。息を吐きながらお腹をへこませるようなトレーニングで、呼吸に合わせて鍛えるのが特徴的です。デスクワークを中心とした現代では腹筋の活動性が弱くなり、弱くなった腹筋を鍛えなければいけないというのは一理あります。しかし体幹のインナーマッスルはそこだけではないのです。
体幹のインナーマッスルは前面は腹横筋、後面は多裂筋、上部は横隔膜、下部は骨盤底筋、といったぐあいで前後、上下で囲まれた内臓を包んでいる内層の筋肉の事を指します。この筋肉たちが硬すぎず弱すぎず、均一な張力で腹部内蔵へ圧力が加わっていることが重要になります。良い姿勢を維持したり、運動パフォーマンスを向上させるには、腹圧をあらゆる方向から均一にかけられ、尚且つ柔軟性もあるのが良いということになります。
しかし腰痛の原因は腹筋が弱っているからだ!という風潮が昔からあり、腰痛になると腹筋ばかりやる方が非常に多くいる印象です。しかも腹筋を頑張ってやっているのに腰痛が治らないんですよーと言われる方も意外と多く、私からすると、ちゃんと横隔膜や骨盤底筋や多裂筋もやらなきゃダメです!なんていうとだいぶマニアックになってしまいますので、一つご紹介したいのが多裂筋という筋肉。
多裂筋という筋肉は主に腰を反らせる筋肉で、腰椎の安定化に大きく作用します。この多裂筋が弱くなってくると腰椎が動き過ぎてしまい、逆に硬くなってしまうと腰の動きが制限されてしまいます。どちらにしても腰痛を引き起こす原因となります。実はぎっくり腰などもこの多裂筋が関係していることが多いとされています。特に長く腰痛を患っている方はこの多裂筋がうまく収縮できず、弱くなったり硬くなったりしている方が非常に多いのです。
長くなりましたが、ではこの多裂筋を鍛える体操はどうすればよいか、そのやり方を教えますね!
まず四つん這いになっていただき、ゆっくり片手を地面と水平に前方に持ち上げていきます。そして対角線の足を同じように水平に足先方向に向かってゆっくり持ち上げていきます(右手なら左足、左足なら右足)。そのままのポジションで5秒キープし、ゆっくりもとの位置に戻します。これを10回程度毎日続ける。注意点は背中が反らないこと、ゆっくり持ち上げ、腰骨の中心あたりの筋肉を意識する事。動画で見たい方はダイアゴナル、バードドックなどで検索してみてください。
以上になります。ぜひお試しください!